FXを行って行くなかでは各通貨のレート変動を利用して儲けを出すことが目的になるわけですが、この変動は必ずしも予想通り動くわけではありません。例えば2015年の初頭にはスイスフランショックと呼ばれるスイスフランの暴騰が発生し、多くの人が予想を裏切られることになりました。この急激な変動で大儲けをできた人もいますが、その背景には大損をしてしまった人もいます。さて、そうしたFXでの失敗によって負債を背負ってしまった場合、よく言われているのが「自己破産ができない」ということです。
ですがこれについては実際のところそうでもありません。確かに信用取引による負債は法律の上で定められる免責不許可事由に指定されていますから、法律的にはFXで作った負債を原因とした自己破産はできません。しかし裁判所には自己破産の際、借金を作った原因を考慮して免責を出す裁量免責の権利があるため、免責不許可事由に該当していることがそのまま自己破産ができないことになるわけではありません。実際に自己破産の申し立てを行って免責が認められなかったケースは全体の1%もありませんし、それこそスイスフランショックのような予測が困難な原因によって負債を抱えてしまった場合には裁量免責によって免責が認められる可能性の方が高いのです。
ただし裁量免責はあくまでも自己破産における例外的な措置です。最初の一回であれば認められる可能性が高いとは言え、その後再び同じような理由で自己破産をしようとすると今度は免責が認められないということもあり得ますから、FXでは常にリスクを考えて投資をするようにしましょう。
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